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ようこそ!JQ2RVNのブログです。 PICを使っていろいろな物を作ろうと画策中です。
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C言語の関数で2つ以上の返値を出したいときや、
もともとの変数を直接いじりたいときには、
ポインタを使うのが定石だと思います。



通常のC言語での使い方は・・・・

void func( int* a )
{
    *a=....;
       (この後の例では、*a++;を使います)
}

呼び出しは
func( &x );

となります。

しかし、CCSCの場合は、これではうまく動かないようです。

アセンブラリストを見ると次のようになっています。


まずは呼び出し方。
MOVLW  32    (32は変数xのアドレス)
MOVWF  33   (33はfunc関数の引数aのアドレス)
GOTO     060 (func関数の番地)

(32や33、060という値は、コンパイラが自動的に変更してくれます。)

「33番地に、変数Xのアドレス(32)を入れて、func関数に飛ぶ」
となるので、参照動作(&がついた時の動作)は問題ないようです。

次に、func関数
060   MOVF 33,W
061   INCF 33,F
062   GOTO xxxx

これを見ると変なことがわかります。
061は関数内の処理、a++;に相当するのですが、
それがINCF 33,Fとなって、33番地の内容を直接インクリメントしています。
はじめは32が入っていたので、1プラスされて33になるだけなので、
予期していた動作と違うことがわかると思います。

結論として、ポインタ呼び出しはCCSは使えないことになります。





さて、これでは使いにくいので、次のような方法があります。

void func( int8 &a )
{
    a++;
}

呼び出し側は、
func( a );

この場合のアセンブラリストは・・・

呼び出し側:何も記載がない(呼び出す直前のプログラムメモリは0C3)
関数側:
0C4     INCF 32,F

つまり、コンパイラは関数のコールやジャンプなしに、
直接0C4番地にインクリメント命令を出しています。

なるほどといえば、なるほどな処理ですね。

もし、2か所以上から関数の呼び出しをしている場合はどうなるか?
064     INCF 36,F
0C4    INCF 32,F
というように、同じ処理が2つ書かれます。

なんてことはない、インライン展開をしてるわけですね。



インライン展開にはソースの可読性もよくなり、
ポインタを意識せずとも、関数を使うことができます。

しかし、必然的にプログラムメモリの使用量は増えるので、
複雑な処理を、何か所からかコールするという場合には不適です。

その場合は、グローバル変数を用意しておいて、
そこに値を書き込んでいく処理
が必要になります。





なお、MPLAB Cの場合はポインタ変数が使えますから、
最初の例のままでOKです。
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